大学を卒業してからというもの、私服を着るという機会がめっぽう減った。
会社員でも、お客さんと相対する職種についている以上、シャツ・ジャケットといったいわゆる社会人の”制服”を着る機会が増えたから。
新卒で入った会社は営業ながら、販売店のお客さんが多く、品出しのお手伝いなんかをしてて。砕けた業界だったから、ユニクロの安いパーカーを着て営業回ってたり。なぜかって、せっかく父に買ってもらったシャドウストライプのスーツ、汚したくなかったから。実際は一本パンツがダメになりましたけど。
いざ休みになった時、はたして僕は何を着ればいいんだろうと思うことが増えました。
それなら、”日常でも制服”を着ればいいのでは?という提案をしてくれるブランドと出会ったので、記しておこうと思います。
Ithe(イザ)
Ithe(イザ)は「日常の制服」を展開するファッションレーベルです。
私たちの暮らしの中に当たり前に存在している、普遍的なデザインと機能性をもった衣服、プロダクト。
それらがこれまでに語ってきた歴史や文脈を受け継ぎ、「clean」「daily」「practical」の3つのキーワードのもとで現代における
「日常の制服」をつくることを目的にしています。
欧米をはじめ、世界各地の「日常の制服」と呼ばれるべき衣服、プロダクトは、時代や暮らしを象徴するものであったにも関わらず、
その価値が認めれられていないものが多くみられます。
私たちがItheで取り組んでいくのは、そのような衣服、プロダクトを見立てることで
極力デザインを加えないまま現代のライフスタイルに合った姿へと変化させていくこと。
また、その活動によって普遍的なデザインと機能性をもった衣服、プロダクトを未来へ遺していくことを目指しています。
そのため、Itheでリリースされるプロダクトは1シーズンで生産を終えることをせず、積み重ねていくように継続して展開を続けていきます。
https://www.i-the.com/about-1/
ファッションに詳しくないけど、大人シンプルな雰囲気で、かつほんとうの意味で”長く使える”というプロダクトを出しています。
見かけたきっかけはシンプルな服を探しているときにInstagramで見かけてフォローしていたこと。様々なメーカーとつながる機会が増えていて、メーカー側からするとSNSって本当に使いこなせて損ないと思います。
Itheは独自の店舗を持たず、渋谷のフリースペースを借りて月3回ほど展示を行っています。買いたい服を試着してみて、気に入ればそこで注文したり、ネット経由で購入します。
セットアップとフリースを買いました
ということでずっとInstagramで見かけていた中、展示のタイミングに日程が合って購入しました。
今回買ったのはジャケット・パンツのセットアップと、フリース素材のトップス。それぞれさらっと見ていきます。
No.14-33-2BB(ジャケット)
スリーブケースに入って到着。丁寧に畳まれています。
ちなみに購入時一筆も添えてくれていました。僕はこういう小さな気遣いにめちゃくちゃ愛を感じます。
ということで接写で一枚。陽の光が透けて見えるくらい薄手のウール100%の生地で、”カーディガンのように気軽に羽織れる”ジャケットになっています。一応秋冬ラインですが、あんまり気にせず真夏以外はサラッと着れそう。
ボタンはしっかり高級感のある素材。神は細部に宿る、というやつですね。
わかりづらいかもですが特徴的なのがこのポケット。スーツ然り、ジャケットと言えば普通パッチポケット(フタつきのタイプのもの)がついていますがそれを撤廃し、代わりにシームポケットを搭載しています。
いわゆる”ポケットに手を突っ込む”というものが想像しやすいかもしれませんが、このおかげでポケット自体の主張もかなり控えめ。実は胸ポケットもないので、かなりミニマルな見た目になっています。
No.07-34-2WP(パンツ)
続いてはジャケットとセットアップ着用もできる同色・同生地を用いたテーパードパンツ。
ウエスト部分はゴムが入っているのでスルッと履きやすく、リラックス感があります。一応紐もあるのできゅっと締めたりももちろん。
前ポケットも斜めに・深めに切り込まれていて、ジャケット同様手も物も入れやすいデザイン。
ファスナーは無骨な感じ。調べたところWALDESファスナーというものらしく、ワーク・ミリタリー分野で古くから用いられてきているものだそうです。
No.17-39-NF(Long sleeve shirt)
最後はフリースのロングスリーブ。フリース素材ってユニクロとかで安く消費されている印象ばかりありましたが、ツヤっとした素材でとても優しい肌触り。
首元は少しキュッと詰まっている感じで、頭が大きい僕はちょっと入れるのに勇気がいります。けどその分体にはフィットしつつ、少し高い首元のおかげでジャケットとの相性も抜群。
リブ幅が少し広めにとっていることもあり、首元以外はゆったりとしたスウェットのようなリラックス感も持ち合わせています。フリースのさっぱりした素材も相まって、ゆったりしてるのに、カッチリ見えるという不思議な雰囲気。
セットアップ着用感
自分で自分のことを撮らないので、出先で撮った写真しかなく…。
こういう記事のときは絶対あったほうが良いとわかってはおりますが、前もっていいましょう、申し訳ないです。やたらロケーションだけがいい写真です。
こんな感じですね。前述の通り”手を突っ込みやすい位置”にポケットがあり、サクッと手を添えてしまいます。
この日もなんでもない日でただただ遠出をするだけなんですけど、なんとな~く気分上げたいなと思ってセットアップにしてみました。インナーはMUJI LABOのシャツ。これもコンセプトは近く、ユニセックスの日常使いができるシャツです。結構このMUJI LABOラインの服もかなり好き。
話がそれました。ネイビーの色味もデザインも相まって少しフォーマルに、それでもゆったりと着こなせるセットアップでとにかく気に入っています。
少しずつ、取捨選択
と、いうことで珍しくファッションアイテムについて書いてみました。自分の顔あんまり晒したくない派閥だから(プライバシーというより好みの問題)、着用例がうまく伝えられないのがもどかしいですが。
そもそもセットアップ自体初めての試みで。前々から憧れはあったんですが、そろそろ着てもいいだろうという多少の気持ちの変化もありました。
大人になったから?なのか、大人になりたいから?なのか。服という武装を持って、少しでも自分を着飾れればなと思います。
面白い商品が多いので、色々眺めてInstagramも覗いてみてください。